身も心も癒してくれる温泉や銭湯。
温泉・銭湯には岩盤浴やお食事処が併設されていたり、マンガが読み放題であったり、色々なサービスが充実していますね。
私も友達とマンガ読み放題の温泉に行ったことがあります。
温泉から上がったあとは冷たいかき氷を食べて、おのおの好きなマンガを読みふけりました。
そんな、1つの娯楽になりつつある入浴施設。
そういえば、温泉と銭湯の違いってなんなんだろう。
どんな違いがあるのか気になった私は、詳しく調べてみることにしました。
すると、驚き。
温泉と銭湯は、似ているようで全くの別物だということが判明しました。
また入浴施設と言っても、普通の温泉・銭湯のほかに温泉スパやスーパー銭湯など、似たようなものもいっぱいあります。
今回は温泉と銭湯のはっきりした違いと、ついでに温泉スパとスーパー銭湯についても説明していきます。
少しムズカシイ法律の話も出てきますが、なるべく分かりやすくお話しますね。
温泉と銭湯の違いはこれだった!
先ほども言ったとおり、温泉と銭湯は全く違ったものなんです。
決定的な違いは、「お湯の質」と「価格設定」という2つのポイントです。
次の一覧表を見てみましょう。
温泉 | 銭湯 | |
お湯 | 地中から自然に湧き出たお湯。含まれる成分により、さまざまな色・におい・効能がある。 | 水道水や井戸水を温めて使用。 |
価格 | 自由に設定できる | 都道府県ごとに統一されている |
これを見ると、効能を求めている方は温泉を、効能にこだわらず安くお風呂につかりたいという人は銭湯を使うのが良さそうですね。
もう少し詳しく見てみましょう。
まず温泉についてご説明しますね。
正式な「温泉」の条件とは
では、少し法律のお話をしましょう。
温泉は、昭和23年に定められた「温泉法」により、その基準が決められています。
この基準によると、もともと「温泉」という言葉は地面から湧き出る温水だけでないとのこと。
色々な鉱物を含んだ水や水蒸気、ガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)なども温泉として当てはまる場合があるようです。
上の画像は温泉地として有名な箱根の大涌谷(おおわくだに)です。
右側にモクモクと煙が上がっていますね。
ここにはお湯はなく煙が上がっているだけですが、これも「温泉」です。
湧き出ているお湯だけじゃなくて、煙とかモワッとする空気みたいなものでも温泉と言うことがあるんですね!
そうなんです。
でも、これに該当するものがすべて人が入浴できるような温泉になる、というわけではなく、以下の2つの条件を満たすものが「正式な温泉」として認められます。
- 温泉源から採取された時の温度が25℃以上であること
- 下の表に示す物質を1つ以上含むこと
引用元:https://www.spa.or.jp/onsen/477/
温泉とひとくくりに言っても、含まれる物質はこんなに様々です。
物質による効能の違いによって、温泉の種類がもっと細かく分けられそうですね。
また温泉法では、成分や禁忌症(きんきしょう)などの情報を掲示することになっています。
禁忌症とは温泉に入浴してはいけない症状で、湯船に浸かってしまうとその症状を悪化させてしまう危険性があります。
禁忌症にはいろいろあって、心臓病とか呼吸器系の病気などさまざまな症状があり、妊娠中の方が含まれることもあるんです。
含まれた成分によって禁忌症の種類は変わりますので、温泉に入る前はその温泉場に書かれた禁忌症の注意事項をよく見てくださいね。
注意深く見ておかないと危ないということですね。気を付けます!
次に銭湯についてご説明します。
銭湯って法律が関係あるんだって!
先ほどの一覧表でも説明したように、銭湯は水道水や井戸水をお湯にして提供している公衆浴場です。
ここからまたちょっと法律のお話をしますね。
生活に欠かせない食品や施設の料金が高くなりすぎないようにするために、「物価統制令」という法律があります。
料金の上がりすぎで、人々の生活を苦しめないようにするために作られた法律なんです。
しかし、この法律が作られたのは昭和21年で古い法律であることから、今では物価統制令による料金の設定はなくなりました。
しかし現在でも「物価統制令」によって料金が決められているのが、銭湯の入浴料金です。
そのため、銭湯料金というのはとってもお手頃。
ちなみに、銭湯の入浴料金は各都道府県知事が決定しているので、全国各地で異なっています。
安く利用できるのも銭湯の特徴なんですね。
では次に、温泉の中の「温泉スパ」について見ていきましょう。
温泉スパってなに?
「スパ」という言葉は英語で温泉や保養地という意味で、言葉の発祥は古くからリゾート地として有名なベルギーの都市名から来ています。
日本でスパといえば、岩盤浴やサウナ、アロマ・マッサージ・ヨガといった、心身ともに癒せるようなサービスがある施設のことをいいます。
このようにスパとは、健康になるためのサービス全般を指しており、そのうちに温泉も含まれるというわけです
このことから、温泉スパとは「温泉をメインにした心身を癒すサービス」ということになります。
美容や健康を考えている人は、温泉よりも温泉スパに絞って探してみると良さそう。
次は、銭湯でも「スーパー銭湯」について見ていきますよ。
スーパー銭湯はただ大きいだけじゃない
スーパー銭湯ときくと、銭湯の規模が大きいバージョンみたいな感じがしますよね。
しかし、実際はそうではないんです。
厚生労働省の管轄による公衆浴場法という法律により、銭湯は「一般公衆浴場」、スーパー銭湯は「その他の公衆浴場」と区別されています。
この2つの違いを見てみましょう。
- 一般公衆浴場は、生活に不可欠な入浴をリーズナブルに提供する施設。
- その他の公衆浴場は、癒しや、普段とは違う非日常感を提供する入浴施設。
では、もう少し詳しく見ていきましょう。
軽い気持ちで行ける一般公衆浴場
公衆浴場法によると、一般公衆浴場は生活に欠かすことの出来ない入浴を住民に安く提供してくれる施設ということになりますね。
これには銭湯や老人福祉センターの入浴施設などが含まれます。
お金がない学生には、本当にありがたいです。
自分の家のお風呂は狭いですし、たまには近くのお手頃な銭湯に行って、広いお風呂で気分転換するのもいいですよ。
価格設定はご自由に!その他の公衆浴場
その他の公衆浴場も、公衆浴場法によりその基準が決められています。
保養や休養を目的としたサウナやエステ、プールなどが併設されているランド型入浴施設などを、その他の公衆浴場といいます。
ただ体を洗うためだけではなく、遊んで楽しんだり、美容のための要素がある入浴施設といえば分かりやすいでしょう。
スーパー銭湯はこちらに含まれます。
スーパー銭湯は、ジャグジーやサウナや露天風呂、お食事処などがあって、入浴だけではなく非日常感を味わってもらえるように工夫されています。
また価格設定が自由なため、安いところからちょっとお高めのところまで様々あるのも、銭湯との違いになります。
スーパー銭湯の中でも、料金が高いところだけじゃなく、安いところもあるってことですね。それはうれしいな。
まとめ
今回は温泉と銭湯の違いや、温泉スパやスーパー銭湯について調べてみました。
どれもなんとなく温泉と同じようなものだと思っていましたが、実際ははっきりと分けられていましたね。
天然成分が含まれるため、美容や健康面での効果が期待できるのが温泉。
必要最低限の入浴を目的にしていて、安く利用できるのが銭湯。
美容目的で癒されに行きたいなら温泉スパ。
充実した設備やサービスにより、入浴だけでなく日常を忘れて楽しめるのがスーパー銭湯。
目的に合わせて選ぶと、入浴人生が豊かになりそうですね。
私は今まで温泉や銭湯の違いも知らずに検索していたので、今度からは温泉なのか銭湯なのか注目しながら探してみようと思います。
調べてみると、温泉とテーマパークが合体したようなゼイタクな施設もありました。
私はこういった楽しそうな所や、なんとなく踏み出せていなかった温泉スパにも挑戦してみたいです。
この記事を読んだあなたも、温泉・銭湯の違いを理解した上で、ぜひ気になった施設を利用してみて下さいね。